10月8日のお稽古

お久しぶりです。原田です。
扱い上休部中ですが、久しぶりにお稽古に顔を出したところお稽古日記を書くことになりました。

お稽古について振り返ってみましょう。この日は新仕舞の最初のお稽古となったので、仕舞の型1時間、仕舞謡1時間という形で行われました。残念ながら二年生ズ（複数形）の仕舞までは練習する時間がなく、一年生に尽くす形式で進行しました。ちなみに一年生ズの仕舞は芦刈、猩々、西王母、草紙洗小町と、名前の順でサ行止まりのラインナップ。そういえば草紙の仕舞にあるユウケンという型は罪などが晴れて心が晴れ晴れしている状態を表すのだそうで、進学が決まった私は「今ならこの型を誰よりも感情を込めて舞える」のではと息巻いているのですが、やったことがないので是非やりたいなあと思っているところです。

また、この日は皆既月食であり、お稽古中にも着々と月は地球の影に隠れているわけです。能楽部である以上、やはり風流を味わう余裕を持ちたいもの。とはいえ今回は8時にお稽古が終わってからでも十分に月を愛でることができました。

能の中には感情や行為を表す型がたくさんあります。せっかくそうした世界に触れて、楽しいと思えたのだから、日常にも導入したら自分の気持ちを表現する幅が増えていいのではないか、と思います。あっ、せっかくなら月見るとき左手で指せば良かった…。こうして人は香炉峰の雪を簾を上げて見るようになるのだろうか。
では今回はこのへんで。芋煮のシーズンですが、確実に寒くなってきているので皆様風邪などひかぬようお過ごしください。